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交差点に響く「行ってらっしゃい」の声 13年間子どもたちの登校見守る桃原さん  

通学路の安全確保や歩行者優先の運転が呼びかけられる春の全国交通安全運動。豊見城市では毎朝こどもたちの登校を見守る地域のまなざしがあります。

真新しいランドセルを背負った新一年生たち。豊見城市にある豊崎小学校の通学路で毎朝こどもたちの登校を見守る男性がいます。

桃原勝夫さん:
いってらっしゃい

桃原勝夫さん、81歳。黄色い「横断中」の旗を手に、豊崎小学校が開校した13年前から毎朝交差点に立ってきました。

横断歩道を渡るこどもたち1人ひとりに明るく声をかける桃原さん。こどもたちや保護者からも厚く信頼されています。

中学生:
低学年のときからよく見かけます。いつも笑顔で優しそうな感じで挨拶してくれます

保護者:
上の子たち3人もいつも通って見ていたので分かります。嬉しいですね安心できますこどもたちも安心してみんな通っていると思います

交通安全指導を続けてきたこの13年間で、桃原さんが見守ってきた地域の様子も変わりました。

桃原勝夫さん:
こどもはだいぶ増えました。マンションが多いですよね。マンションからこどもたちが向こうを通る。ここを通る車は顔見知りが多いから協力してくれる

子どもたちの登校を見守ってきた桃原さん。その姿に背中を押されて2024年10月には仲間が増えました。

片山芳夫さん(76)宮城嗣尚さん(69)大和田聖二さん(54)の3人です。

宮城嗣尚さん:
(Q桃原さんの活動は前から見ていた?)そうですずっと見ていました。すごいなと思って

片山芳夫さん:
時間はあったんだけどなかなか踏ん切りがつかなかった。やり始めたら可愛い

大和田聖二さん:雨の日も寒い日も大変だけど毎日継続してやられているのはすごい

これまで13年間、毎朝活動を続けてきた桃原さん。こどもたちの成長を見守れることが何よりもやりがいだと話します。

桃原勝夫さん:
最初始めたころの子が来て「私結婚します」とあいさつに来ていた。こどもたちの成長、こどもたちの朝の笑顔が何とも言えない。これが1日のエネルギーかもしれない

過去5年間で交通事故にあった歩行者を年齢別でみると小学校1・2年生にあたる7歳が最も多いことが分かっています。

交通ルールを学び始めた子どもたちのために、この時期は特にドライバーの交通安全意識が求められます。

桃原勝夫さん:
今まで通り交通安全に気を付けながら4名で良いアイデアがあれば出し合って(続けていきたい)

きょうも通学路には桃原さんの元気な声が響きます。

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