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「御後絵」に関する古文書記録の発見

2024年、沖縄県に返還された琉球国王の肖像画「御後絵」の制作に関する記録が尚家の古文書から発見されました。

詳しい記録が見つかるは初めてで県は「国の重要文化財指定への足掛かりにしたい」としています。

歴代の琉球国王の死後に描かれていた肖像画・「御後絵」。

80年前の沖縄戦の混乱の中で国外へと持ち出されていましたが、アメリカ国内で発見され、2024年3月、県に返還されました。

故郷に帰ってきた御後絵は第十三代・尚敬王と第十八代・尚育王のものとみられていて県が科学分析などを進めた結果、いずれも原本であることが判明しています。

この御後絵に関する製作や修理の歴史はこれまで明らかになっていませんでした。

那覇市歴史博物館が所蔵する「尚家文書」の中に、1878年に「尚育王の御後絵の表具が円覚寺御照堂で修理されている」という記述があったことが3月確認されました。

さらに、第14代・尚質王の御後絵の書き替えが宮廷画家(貝摺絵師)の佐渡山安健の手で行われという記述も見つかり、県教育庁文化財課は「御後絵の来歴を知るための貴重な資料」だとしています。

半嶺満教育長:
このような古文書記録が発見されたことは、今後文化財指定を目指す中で重要であると認識している。引き続き情報収集に努めていきたいと考えていて、さらなる発見が進むことを期待している

尚家文書の一部と現在修理が進められている御後絵のレプリカが展示される「御後絵と琉球絵師の系譜展」は8日から県立博物館・美術館で開かれます。

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