【ウェブ限定】那覇市長選 どうなる投票率・当選ラインは

8年ぶりに新人同士の一騎打ちとなっている那覇市長選挙。選挙終盤にかけて無党派層の取り込みを図りたい両陣営は投票率に気を揉んでいる。
【復帰以降市長は4人】
沖縄が本土復帰を果たした1972年当時の市長は革新勢力を率いる平良良松氏で復帰前からを含め4期16年務めた。後継の親泊康晴氏も1984年の初当選から4選を果たし、那覇市政は32年間の革新市政が続いた。
2000年、翁長雄志氏が親泊氏の後継候補を破り保守が市政を奪還、翁長氏は2014年に県知事選挙に出馬するまで4期務めた。翁長氏は普天間基地の辺野古移設に反対する新たな政治勢力「オール沖縄」を誕生させ後継の城間幹子氏が当選、市長選は保革対立から自公勢力対オール沖縄勢力へと対決構図が変化した。
【昭和から平成へ投票率に変化】
復帰以降の市長選で最も投票率が高かったのは1988年(昭和63年)の第14回選挙で76.20%。平成に変わって初の市長選は無投票、親泊氏が4期目を決めた1996年は25.97%で革新市政が盤石を誇り、投票率は低調だった。
平成以降の投票率を見ると城間氏が初当選した2014年(平成26年)選挙が65.25%で最も高く、次いで翁長氏が初当選した2000年(平成12年)選挙の63.52%、市長交代のタイミングで比較的高い数字となっている。
【新人対決で投票率は】
7月の参院選、那覇市の投票率は51.91%、県知事選は53.97%、2021年の衆院選では55.68%だった流れから見ると今回の市長選は50%台と推定され当確ラインは70000票台前半が見込まれる。
新人対決であることから、投票率は上昇する可能性もあるが、選対関係者は投票率は伸びないという見方が大勢を占める。
翁長雄志氏の次男・雄治氏と元側近の知念覚氏の一騎打ちで当初は両者が翁長・城間市政の後継を主張していた。城間氏が知念氏支持を表明したものの「市政の継続か刷新か」という従来の構図にあてはまらない。
それぞれ政策には独自性がみられるものの、明確に立場が異なる争点は見当たらず両陣営は組織票の引き締めを図りつつ無党派層への浸透に頭を悩ませている。
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