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まえうみ さきこ

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こども部屋問題を解決!1部屋でもできる快適な空間づくり【住まいコンサルタントまえうみさきこの お部屋の上手な使いかた】

OKITIVE 読者のみなさん、 こんにちは!
~幸せのカギはお部屋しだい!~
住まいコンサルタントのまえうみさきこです。
毎回「お部屋の上手な使い方」をお伝えしてます♪

新年度が近づくと増えてくるのが、
「子ども部屋を勉強しやすいように整えたい」
「新学期に向けて、子どものスペースをスッキリさせたい」と、子どもが進学するのに合わせて、子ども部屋を整えたい」
というご相談です。

その中でも、特にご相談が多いのが、ごきょうだいが多い場合の悩み。
「きょうだいごとに個室を用意してあげたいけど、部屋が増やせない!どうしよう!」
「同室だと、兄弟ケンカが増えて困っています!」などなど…。

賃貸だと、部屋も増やせないし悩みのタネですよね。
そこで今回は、きょうだい一室でもお互い快適に過ごせるアイデアをお伝えします!

子ども部屋って、いつから必要?

そもそも、子ども部屋っていつから必要だと思いますか?
結論から言うと、時期は「子どもの希望にゆだねる」です。

「空間デザイン心理学®」では「用意はしておくが、どこで過ごすか自体は子どもにゆだねるのが良い」と提唱しています。年齢で判断するのではなく、子ども自身の心理的な発達に沿うことが大事という考え方です。

赤ちゃんの頃、一番安心できる場所は、親が見える距離です。
しかし、自我が芽生え始めるとその距離は自然に広くなっていきます。成長につれ「個」として確立するようになると、心理的に安心できる場所というのが、自分のプライバシーが確保できる場所に変わります。そのため、1人だけの専用スペースを欲しがります。その時期は、小学校高学年から中学生ぐらいが多いようです。
年齢で決めるのではなく、「子ども自身が個室を欲しがる」までは子どもの選択に任せ、どこでも好きに使って良いよというスタンスが望ましいです。

それらを踏まえ、子ども部屋は1人1部屋を用意してあげたいところですが、なかなか難しい場合もありますよね。
きょうだいがいると、2人以上で一つの部屋を使うことも多く、机やベッドのレイアウトなど、「狭い」「置けない」などと頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。

それでは、子ども部屋を2人で使う場合のレイアウトについて考えましょう。

同性のきょうだいが同室の場合、ポイントは”目線をはずす”

まずは「同性」きょうだいの場合です。
ポイントはパーソナルスペースをきちんと確保すること。

パーソナルスペースとは、他者が自分に近づいても不快に感じない範囲のこと。
お互いが一緒に楽しく過ごしつつ、集中したいときや1人になりたいときのスペースもあると理想的です。
そのような空間をつくるには敷布団よりベッド、カラーボックスや本棚などの家具を使うと作りやすいです。家具の向きは目線をはずず向きに設置します。
他にも2段ベッドを取り入れたり、寝る場所と、遊び・勉強スペースを分けたりして、狭く感じさせない配置が必要になってきます。

「同性きょうだいの場合」その1

ベットなどの家具を使ってパーソナルスペースを確保しましょう。
それぞれのベッドの頭の向きを変えて目線が合わないようにし、さらに、狭くて隠れられるような要素もあったりと、おこもり感も楽しめるレイアウトになります。

「同性きょうだい」の場合その2

「Before」時は、きょうだいケンカが多くなる可能性が高くなります。「個室が欲しい」と子どもから希望されても他に部屋がない場合、ベットの向きを変え、棚で仕切ることで、同室でもそれぞれの空間ができ、きょうだいのケンカも落ち着くでしょう。

異性のきょうだいが同室の場合、ポイントは”プライバシー確保”

異性のきょうだいであれば、思春期になるとプライベートな空間が欲しいと感じる可能性は高く、子どもが小さくてもプライバシーを守るために仕切りを設置するのがおすすめです。

簡易的に2段ベッドやカーテン、ロールスクリーン、パーティションなどで視界を遮ることでプライベート空間が作れます。
ロールスクリーンは場所を取らずに使えるのがポイントで、突っ張り棒タイプのものなら賃貸住宅にもおススメです。ただし小さな子どもは、ロールスクリーンのひもで事故やけがの危険があるため、中学生や高校生世代の子ども部屋への使用が適しています。

カーテンは、たくさんの色や柄、素材から選べ、子どもの趣味やインテリアに合わせやすく、パーティションは、キャスター付きのものや折り畳めるもの、木製や布製などさまざまなタイプがあるので使い方に合せて選べます。

「異性きょうだい」の場合その1

仕切りを付けた2段ベットを置いてみましょう。その場合、上下段の温度差に注意する必要があります。暖かい空気は天井付近に、冷たい空気は床付近にたまるため、エアコンの温度をむやみに変えず、サーキュレーターや扇風機で部屋の空気を循環させる。また、上段は窓からの外気や直射日光が当たり過ぎないよう配慮することが大切です。

「異性きょうだい」の場合その2

カーテンで仕切ってみましょう。一番簡単にできるレイアウトです。部屋の広さにより、ベットの幅は100㎝未満にしなければならない場合もあります。仕切った時のそれぞれの部屋の幅に注意しましょう。

仕切る時にはいくつか注意する点があります。それは、エアコンの冷暖房の空気がきちんといきわたるかということと、照明の位置です。
部屋の中央に照明があると、仕切り方によっては部屋全体が暗くなってしまう可能性があります。間接照明を使用するなどの工夫をしましょう。

いかがでしたでしょうか?
狭い部屋でも子どもたちが快適に過ごすためには、定期的に様子を確認することが重要です。成長に伴い「前までは問題なく過ごせていたが、最近はケンカが多くなってきた」なんて可能性もあります。子どもたちと話し合い、何に不便を感じているかを随時聞いてあげてくださいね。

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