エンタメ,スポーツ
岸本隆一に聞く! EASL制覇・天皇杯と“2冠奪取”のポイントは… 琉球ゴールデンキングスの鍵は「じゃんけん」にあり!?
プレー中により頭を使うことが「楽しい」

Bリーグでは見ることが少ないシチュエーションとして象徴的だったのが、昨年10月にファイナル4と同会場となるマカオのスタジオシティ・イベントセンターであったマカオ・ブラックベアーズとの一戦だ。
相手に身長230cmの巨漢プレーヤーがおり、#45ジャック・クーリーと#53アレックス・カークという重量級のツインタワーが同時にコートイン。ダブルチームを仕掛ける場面もあった。
オフェンスではセンターが二人いることでスペーシング(オフェンス時の選手同士の距離感)が難しくなるが、岸本はポイントガード(PG)としてゲームをコントロールし、19得点12アシストを記録。96ー93で接戦を制することに大きく貢献した。
「(ツインタワーは)一般的にスペーシングが悪くなると思われますが、見方を変えるとビッグラインナップも強みになります。あえてカオスを作ってリバウンド合戦に持ち込むとか、自分たちがやりたくなかったことでも、それが意外と相手にとっては嫌なことだったりします。試合の中でそれに気付けるかどうかは大きなポイントですね」
対戦相手や試合会場に新鮮味があるEASLは、難しさがあると同時に、34歳のベテランとなった岸本にとっては「楽しい」と感じることも多いという。「オフェンスでどういった要素を組み込むとより流動的になるかとか、EASLではより頭を使っている感覚です。それを考えながらプレーするのは結構楽しいんですよね」と笑みを浮かべる。
7日の準決勝でぶつかる桃園も初対戦の相手だ。勝負のポイントを聞くと、独特な言い回しで展望してくれた。
「EASLは試合中に潔くアプローチを変えることもすごく重要なので、じゃんけんと一緒だと思っています。グーばかり練習していて、向こうがパーを出したら面食らって終わってしまう感覚があります。自分たちの強みがグーだったとしても、チョキとパーも準備して、出し惜しみせずに使っていくことが必要だと思っています」
試合中にアジャストを繰り返し、勝負所で司令塔を担う岸本が最終盤で「グー・チョキ・パー」のどれを選択するのか。見どころの一つだ。
あわせて読みたい記事