エンタメ,スポーツ
岸本隆一に聞く! EASL制覇・天皇杯と“2冠奪取”のポイントは… 琉球ゴールデンキングスの鍵は「じゃんけん」にあり!?
海外アウェーで初勝利した今季「アジャストできている」

記事の本題に移る。まずはEASLである。
EASLは2022-23シーズンに始まった。Bリーグからは、前のシーズンにBリーグで優勝、準優勝を果たしたチームのみが翌シーズンのEASLに参戦する資格を得る。Bリーグにおいて3年連続でファイナルに進出しているキングスは、第1回大会から3年続けてEASLに出場している常連だ。
コロナ禍だった1年目は日本での集中開催だったが、2年目からはホーム&アウェーで実施。キングスはいずれも予選のグループリーグで敗退した。
しかし、10チームが二つのグループに分かれて予選リーグを行った今シーズンは、キングスはグループBを5勝1敗のトップで終え、初のファイナル4進出を決めた。参戦すること自体のハードルが極めて高い大会なだけに、岸本もタイトル奪取に対する思いは強い。
「近年はBリーグと天皇杯を含めて毎年のようにタイトル獲得へのチャンスをもらっていますが、もちろん当たり前じゃないし、来年もう一回チャレンジできるなんていう保証は何もありません。ベストを尽くし、チャンスをものにしたいです」
今シーズンの特筆すべき点は、昨シーズンは一勝もできなかった海外アウェー戦で初めて白星を掴んだことである。予選リーグにおけるアウェー3試合の結果は2勝1敗だった。
海外アウェー戦を勝ち切る難しさを考察する前提として、BリーグとEASLは違いが多い。審判がファウルを吹く基準が明らかに異なる他、公式球はBリーグがモルテン社製なのに対し、EASLはスポルディング社製だ。感触の違いに言及する選手は多い。外国籍選手のベンチ登録人数はBリーグより一人少ない2人までのため、試合ごとでどの選手を登録するかも見どころだ。
それらを踏まえ、さらに海外での試合となると、その国・地域の独特な雰囲気がある。初対戦の相手と、初めてプレーするアリーナで試合をすることも多い。そういった環境において、各リーグの強豪を相手に勝利することの難しさは想像に難しくない。
岸本は過去2シーズンからの学びを経て、チームの戦い方が改善していることを実感している。
「もちろんコーチ陣のスカウティングを念頭に戦ってはいますが、EASLは『出たとこ勝負』という要素が特に強いリーグです。実際にやってみないと、相手の特徴について分からない部分が多い。昨シーズンまでの経験を生かし、そういった部分を受け入れて試合中にアジャストできているのが今シーズンの強みですね」
あわせて読みたい記事