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岸本隆一に聞く! EASL制覇・天皇杯と“2冠奪取”のポイントは… 琉球ゴールデンキングスの鍵は「じゃんけん」にあり!?
A東京戦後のロッカールームで…「GAME1」の戦いに変化

まず質問したのは、これまでの戦いぶりの評価について。バイウイーク時点の成績は26勝11敗。西地区2位の島根スサノオマジックと2ゲーム差で地区首位を走っていた。
客観的に見れば好成績ではあるが、岸本自身は「勝敗の数字に対してはあまり思うところはないですね。『勝てたよな』というシチュエーションもあったし、『勝てちゃった』という感覚の試合もありました」と淡々と振り返る。
地区トップでチャンピオンシップ(CS)進出圏内につけているということも影響しているだろうが、勝敗以上に、内容に対するこだわりが強いということだろう。
それもあってか、ある課題感が常に付きまとっていたという。週末2連戦の1試合目と水曜ゲームを「GAME1」とするならば、それまでの11敗のうち、実に9敗がGAME1だった。その要因について、岸本はこう分析する。
「インテンシティ(強度)の部分はもちろんありますが、昨シーズンからメンバーが変わった中で、特に前半戦はゲームごとでどういう試合展開になるかを掴めない部分もありました。『自分たちのバスケットはこれだ』というものを最初から出すより、自分たちが様子をうかがって相手にアジャストしようとしていた印象です。その中で相手も戦い方を変えてきて、対応しようとしている間に試合が終わって負けてしまうという感じでした」
しかし、バイウイークに入る直前に行われた天皇杯準決勝の三遠ネオフェニックス戦、サンロッカーズ渋谷との連戦の1試合目はいずれも勝利。この二つのカードの前にあった2月1、2の両日のアルバルク東京戦で改善のきっかけがあったようだ。
「A東京戦は1戦目を落とし、2戦目は自分たちが盛り返して勝ったのですが、前半戦からずっとそういう展開が続いていました。それを受け、2戦目が終わった後のロッカールームで(小野寺)祥太とヴィック(ロー)が『ゲームに対し、自分たちがいかに危機感や集中力を持って戦えるかが大事だ』という話をしてくれました」
EASLのファイナル4と天皇杯決勝はいずれも一発勝負のトーナメント。BリーグのCSも2戦先勝方式で「初戦の大事さ」は常に指摘されるポイントだ。
だからこそ、岸本は「二人がGAME1を戦う上での意識付けをしてくれたおかげで、マインドセットが変わりつつあると感じています。バイウイーク前の最後の数試合はチームとして前進できた時期でした。自分たちが落としてきた試合の対価をちゃんと得られたと思っています」と手応えを語る。
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