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長嶺 真輝

長嶺 真輝

3季ぶりの「岸本隆一不在」に直面している琉球ゴールデンキングス その“影響”は…見える課題と成長する選手たち

岸本が生んでいた「ズレ」と、“強み”を見極める力

3季ぶりの「岸本隆一不在」に直面している琉球ゴールデンキングス
ホーム戦後、ジャージ姿でファンに手を振る岸本隆一

12月15日に沖縄アリーナであった秋田ノーザンハピネッツ戦。キングスは前日に行われた連戦の1試合目を63ー67で競り負けたが、この日は脇真大やヴィック・ローらがけん引して70ー59で勝利した。

ただ、ターンオーバーの数が19回で今シーズン最多。チームの平均スティール数が8.3本とリーグトップで、強度の高さと組織的なディフェンスを武器とする秋田が相手だったとはいえ、ターンオーバーの平均が12.5回のキングスにとってはかなり多かった。

岸本不在の間は同じく平良も欠場し、18日の滋賀戦ではさらに伊藤達哉も途中離脱。PGが決定的に不足する中、この4試合に限った平均ターンオーバー数は15.2回となっている。15日の秋田戦後、桶谷大HCは岸本が抜けたことによる課題に触れていた。

「隆一が抜けた中、自分たちは若いチームということもあって、ファンダメンタルな部分をまだ持てていません。そういうところを流すのではなくて、しっかりディテール(細部)までやっていきたいです」

改めて岸本が担っていた役割を聞くと、こう続けた。

「ここ最近の隆一は、自分から点数を取りに行くというよりも、コートにいるメンバーの中でアドバンテージ(強み)がどこにあるかを見付けてくれる。だから、他のメンバーもフラストレーションが溜まらない。ちゃんとセットアップできるところは隆一のすごいところだと思います」

当然、岸本の存在感の大きさは選手たち自身も強く感じている。同じPGの伊藤は「隆一さんがいる、いないで、自分たちのバスケ自体が変わってくる」と言う。では、どこに「違い」が出るのか。今シーズンが開幕して以降、岸本と共に先発を務めてきた脇の話が分かりやすい。

「隆一さんがボールを持つだけで、相手チームは『何かしてくる』と思うから、ディフェンスがシュリンク(収縮)します。そこからズレもできるので、ビッグマンにパスを落としたりすることもよくできていました。隆一さんがいなくなったところで、僕たちもまだアジャストできていないので、次戦に向けてしっかり準備していきたいです」

岸本の不在により、相手チームもキングスのハンドラーに対するプレッシャーを強めている。そのプレッシャーをいなしてターンオーバーを減らし、いかにズレをつくるかは、現状の大きな課題だろう。

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