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【栄町ハシゴ酒】こんなシュウマイ初めて……!「島豚シュウマイ 蒸印(ムジルシ)」の創作蒸し料理に思わず恍惚(那覇市)

「栄町でおいしい飲み屋を新規開拓しよう!」と、飲み友達の女とGoogleマップで栄町エリアを探索していた時のこと。
マップ上を右往左往していると、とある店名に思わず目を奪われた。それがこちら。
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島豚シュウマイ 蒸印【ムジルシ】
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まず、シュウマイの引きがすごい。
シュウマイという字を見ただけで口がシュウマイ(焼売)を欲してしまう魔力がある。
そして島豚。
つまり沖縄の地の食材を味わえるであろう期待感。
極めつけに、蒸す印と書いてムジルシ。
字面と響きがなんともキュートできゅんとくる。
「絶対ここに行こう!!」と飲み友達を焚きつけると、同じくシュウマイ(焼売)の口になってしまった彼女も力強く頷いた。

ということで、ムジルシにやってきた。
爽やかなイエローの壁、木枠のドアに小窓と、外観はさながら穴場なおしゃれカフェのようだ。
ぼけっと見惚れていた私たちに、女性の店員さんが小窓からニコニコと声をかけてくれ、ドギマギと入店させてもらった。

中に入ると、現れたのはL字型のカウンター席。
奥にカップル、手前にはおひとり様。ちょうど角の席が空いていたので2人で腰を下ろした。


ムジルシでの記念すべき1杯目は、お店の名前が入った「ムジルシハイボール」を注文。
こちらは、スコッチウイスキーやジャパニーズウイスキーなどをバランスよくブレンドした、店主さんオリジナルの逸品である。
“バランスよく”というだけあり、飲みやすさや濃さがなんともちょうど良く、仕事終わりの乾いた喉にジャストフィットする。
ショワワワ~ッと元気よく弾ける炭酸は、最高の栄町ハシゴ酒が始まる合図だ。
目次
創作シュウマイに蒸しの一品、期待高まる”蒸”メニューたち


お目当てのシュウマイ(焼売)メニューがこちら。
豚、海老、鶏といった比較的王道の具に加え、牛×ゴルゴンゾーラ、ラム×パクチーといった変わり種が並ぶ。
今回は4種盛り合わせコースを友人と分けることにした。
王道3種に加え、残る1種は牛ゴル or ラムパク。
選択権を友人に譲ると、クセありグルメを愛する彼女は「ラムにパクチーとか私の好きと好きじゃん」と即決ラムパクした。

シュウマイ(焼売)に限らず一品メニューも充実。
特に目をひいたのが「蒸の一品」だ。せっかく“蒸”印にきたからには、やっぱり蒸し料理をいただきたい。
2時間蒸し上げた鶏をよだれ鶏ソースで!!という魅惑の誘い文句に釣られ、シュウマイ(焼売)盛り合わせと合わせて「ほろほろ骨付き蒸し鶏」を注文した。
創作シュウマイたちの、スペシャルコースや~~!
盛り合わせコースは全種まとめて出てくるのかと思いきや、なんとご丁寧に1種ずつサーブしてくれるスタイル。
文字通り、コース料理をいただくようなワクワク感が楽しい。

最初に出てきたのは「プリプリ海老シューマイ」。
ヒダヒダの生地に、大ぶりの海老、そしてシソが包まれている。
店主さん曰く「まずはそのまま、途中で酢、もしくは醤油をつけて食べるのがオススメ」とのことで、まずは何もつけずにいただく。
生地はむっちり、海老はぷりっぷり。
期待を裏切らない美味しさに頬がほころぶ。
そして、期待をいい方向に裏切ってくれたのがシソだ。
爽やかな酸味がシュウマイ(焼売)の旨みをきゅっと引き締めている。100点の美味しさを150点に引き上げる仕事ぶり、さすが天下の薬味である。

タイミングを見計らって、店主さんが2つ目のシュウマイ(焼売)をサーブ。
続いての一品は「鶏と野菜のシュウマイ」だ。

割ってみると、中からゴボウがごろり。
鶏に合わせる野菜は定期的に変わるようで、この日は大根の葉とゴボウが入っていた。
鶏のあっさりとした旨味に、野菜たちのシャキッとした食感がいいアクセントになっている。何個でも食べられるタイプのヘルシーシュウマイ(焼売)である。

これぞ、THE・王道シュウマイ(焼売)!!
と我々の目を輝かせたのは、3種目の「県産豚シュウマイ」。
オーソドックスな見た目が、シュウマイ(焼売)欲をストレートに刺激する。
こちらは辛子をつけていただくのがオススメ。点心に辛子、大人になってから分かる黄金コンビである。
チョンと辛子をつけて、いざひと口。
「肉ゥゥゥッ!」というジューシーな豚の旨味が口いっぱいに広がって堪らなく最高。ハイボールがグビグビと捗ってしまった。
「最初の2つが前菜、今のがメインの肉料理って感じがするね。全部シュウマイ(焼売)なのにコース料理として成り立っててすごい」
という友人の考察に感心する。クセのありそうなラムパクを最後にもってくるのも頷ける。
そして、いよいよラスト、ラムパクのお出ましだ。
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シュウ、マイ……!?
想像していたフォルムとは大きく異なる、彩り豊かな創作エスニック料理のごときビジュアルに目を丸くする我々。

ぱっくり割ってみると、ラムとパクチーの香りにむんむんと鼻をくすぐられて「この香りだけでもう美味しいね」と友人が恍惚の表情を浮かべた。
そして、いざ実食。

私も恍惚。うんめぇ。
ラム肉、パクチー、ピリ辛トマトソース。それぞれのクセが絶妙にマッチした初めての味わい。こんにちは。はじめまして。突然ですがとっても好きです。
シュウマイ(焼売)を食べにきた先で、まさか四者四様のうまい肉を楽しめるなど嬉しい予想外だった。

嬉しい勢いでお酒を追加注文した。
右は友人が頼んだ「生レモンサワー」。
そして左は、店主さんおすすめの「フルーツ千鳥酢チューハイ」だ。
使用するフルーツは季節やその時々の状況により変わるらしく、この日のフルーツはなんとシャインマスカット。
思わぬ贅沢チューハイに思わずテンションが上がってしまった。
「レモンも酢もマスカットも身体にいいから実質ゼロカロリーだね」と、トロンとした目でぼやく友人。この女は目を離すとすぐに実質ゼロカロリーbotになる。
本当の「ほろほろ」を教えてくれる、ほろほろ骨付き蒸し鶏

そして、ここで満を持しての「ほろほろ骨付き蒸し鶏」ご登場。迫力……!
「蒸し鶏」といういかにもヘルシーなメニューながら、想像以上のデカさ、そしてピリリと刺激的なソースの香りがなんとも背徳的である。

ほろっ……
お箸でスッと切れるほろほろぶり。
これぞほろほろ。本当のほろほろがここにある。
むっちりとろりな皮部分はがっつり私がいただき、友人は旨味たっぷりな骨付近の部位を丁寧にむさぼる。
よくぞ、よくぞお忙しいなか2時間蒸してくれました……と店主さんの手を握りたくなる柔らかさ。
それでいてパサッと感は一切ない、ぷりんとした食べごたえのある肉質で満足度が高い。
「鶏にネギの組み合わせって、風邪のときでも食べたいわコレ」と友人。理屈はわかる。
そして実際、健やかなる時も病める時でもペロリと完食できそうな美味しさ&食べやすさだった。アーメン。


このほかにも、まだまだ心惹かれる蒸し料理がありすぎる……
が、こちとらハシゴ酒エンジョイ勢。
後ろ髪を引かれつつも、腹五分目にてムジルシを後にして次のお店に向かった。
季節限定シュウマイ(焼売)やその他蒸しメニュー、そして実は最初からずっと気になっていた「牛とゴルゴンゾーラのシュウマイ」は、次回のお楽しみにとっておく。
Information

- 島豚シュウマイ 蒸印【ムジルシ】
- 住所
- 〒902-0067
沖縄県那覇市安里388-150 - 電話番号
- 098-962-2457
- 営業時間
- 17:00-23:00(LO22:00 ※状況次第では23:00)
- 定休日
- 日曜日
- 駐車場
- なし
- クレジットカード・電子マネーの利用
- 可
- SNSのURL
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