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長嶺 真輝

長嶺 真輝

プロ野球ドラフトで西武6位指名の龍山暖捕手…恩師が見る「強みと課題」 創部3年目の快挙、エナジック1期生15人の“功績”とは

ノーサイン野球での気付き「絶対にプロで生きる」

エナジック 龍山暖 2024プロ野球ドラフト
エナジックでノーサイン野球を主導する神谷嘉宗監督

24日の指名後の記者会見で、龍山は神谷監督について、親しみを込めて「おじいちゃんみたいな感じ」と言い、詰め掛けたメディアから笑いを誘っていた。神谷監督への電話取材で、まず初めに指名の受け止めを聞くと、まさに「おじいちゃん」のような親心満載のコメントが返ってきた。

「非常に良かったなと思いますね。指名されることを期待して待ってはいましたが、少し心配もありました。本人もまわりも期待しているし、マスコミもいっぱい取材に来てる。それで指名にかからなかったら、かわいそうじゃないですか。それだけが一番の心配でしたね」

ただ神谷監督も、龍山が支配下指名を受けるだけの力は持っていると評価していたようだ。「身体能力が高いので、肩の強さと足の速さ、バットを振る力がある。特に肩と足の部分は教えてすぐにできるものでもないので、指名されるだけのポテンシャルはあると思っていました」と言う。

龍山の最大の強みである肩の強さは、2塁送球タイムが全国でも世代屈指の1.8秒。50m走も6.2秒と俊足だ。高校No.1捕手と称され、今夏のU18アジア選手権で日本代表のマスクを被った健大高崎(群馬県)の箱山遥人がまさかの指名漏れしたことからも、いかに龍山の評価が高いかが分かる。

そしてもう一つ、龍山が高校で磨いた武器がある。自ら考え、プレーを選択し続けることが求められるノーサイン野球で培った観察眼である。

龍山が「相手の隙を探し、それに気付くことができる習慣ができました。プロの試合を見てても帰塁の時に目を切ってるランナーもいて、『これ刺せるな』と思うこともあります。そこは自分の一番大きな武器だし、プロでも生かされると思います」と語れば、神谷監督も「それはあるよね」と言い、こう続けた。

「いつも練習でのバントゲームで、キャッチャーの送球とか視野を広げる訓練はしています。ノーサイン野球は攻撃で相手の隙を突くけど、守備でもその訓練をするから、両方が鍛えられる。選手たちが自分で考えることで、プレーの中でいろんな『気付き』があるから、瞬間的に体が反応する。これはプロでも絶対に生きてくると思いますね」 

強肩、走力、打力に加え、「扇の要」と称されるキャッチャーに強く求められる観察眼を高校の3年間で養った龍山。一流選手がしのぎを削るプロの世界で、さらに武器を磨きたい。

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