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武智志穂が行く“Meet. 琉球漆器”!「enogastronomia giulietta(エノガストロノミア ジュリエッタ)」(那覇市)

2024年10月より「角萬漆器」による、琉球漆器と飲食店のコラボイベント「Meet. 琉球漆器」がスタートしました。
首里近隣の飲食店が琉球漆器に独自の華を添え、お客さまに提供する特別なイベントです。
「この場所があったから自分たちのお店を構えた」というほど首里にこだわった「enogastronomia giulietta(エノガストロノミア ジュリエッタ)」と、首里で琉球漆器を伝承し続ける「角萬漆器」。
伝統と歴史に重きをおく両者により、どのようなケミストリーが起こるのか。まずはひと足先にモデルの武智志穂さんに体験していただいたので、その様子をお届けします!
目次
首里にこだわる「enogastronomia giulietta(エノガストロノミア ジュリエッタ)」

「enogastronomia giulietta(エノガストロノミア ジュリエッタ)」は、首里城の外苑の池「龍潭(りゅうたん)」のほとりにあるイタリアンレストランです。
「エノガストロノミア」の「エノ」はワイン、「ガストロノミア」は美食術・食道楽をさすとおり、ワインと一緒に食事を楽しめるお店として2024年3月にオープンしました。
目の前に首里城と豊かな自然と池が広がるロケーションは、店主が惚れ込んだ唯一無二の場所。のどかな雰囲気のなかで食事を楽しむ時間は格別です。

お店入り口からは「龍潭(りゅうたん)」と首里城を囲む緑を見渡せるだけでなく、再建が終わったら首里城が目の前に現れる絶好のロケーション。
近くに小学校があり、多くの地元民が行き交う賑やかさがありつつ、時間がゆっくりと流れているような独特な空気感があります。

東京で修行後ご夫婦で渡伊しキッチンとホールでそれぞれ経験をつみ、奥さまのルーツのある沖縄へ移住。7年もの時間をかけてしっかりと沖縄での関係性を形成し、念願叶ってオープンしたのが「enogastronomia giulietta(エノガストロノミア ジュリエッタ)」です。

地元の人に日常的に使ってもらえるお店をめざし、店内での飲食のほか、100円台から購入できる惣菜が6種ほどならんでいます。
添加物を使わずシンプルな食材で仕上げられた料理は、できる限り農家や牧場と直接契約し、素材の味を大切にしているそう。
どれも見た目にも美しく、一度食べたら忘れられない味わいです。

特にランチは、この味でこのボリュームでこの値段?!と驚きを隠せません。自然栽培の農園から仕入れた野菜はもちろん、麺からこだわったパスタは思わず「食べ終わりたくない」と呟いてしまうほど。
「enogastronomia giulietta(エノガストロノミア ジュリエッタ)」は、まさに上質な食文化を楽しませてくれるお店です。
琉球漆器で「enogastronomia giulietta(エノガストロノミア ジュリエッタ)」のアペリティーボを楽しもう!

今回「角萬漆器」が提供したのは、琉球漆器の「折盆(おりぼん)」です。
宮廷料理や沖縄料理と紐付ける印象が強い琉球漆器のなかでも、あまり料理をのせるイメージがないお盆を、イタリア料理の器として活用してもらいました!

「enogastronomia giulietta(エノガストロノミア ジュリエッタ)」が提案する琉球漆器の使い方は、アペリティーボを楽しむひと皿です。アペリティーボとは、食前酒やおつまみを楽しむ時間。日本人の「一杯飲んで帰ろう」と同じように使われる「アペリティーボしよう」は、「食事に行こう」より気楽に誘えるうたい文句です。
本番の食事前に胃の準備運動をして食欲を増進させるという意味合いもあり、イタリアで大切にされている食習慣のひとつです。

左上から時計回りに、グリッシーニ、生ハムと洋梨、沖縄県産マグロとアボカドのカナッペ、秋トリュフのローマ風ニョッキ、コーンとアオサのゼッポレ(揚げパン)、ドライトマトとパルミジャーノ・レッジャーノ(チーズ)、フィレンツェ風からあげが盛られています。
彩が華やかで、光沢のある漆との相性が抜群です!こだわりのポイントは色合いと高低差をつけること。立体感を大切に、各前菜に高さをつけて盛るとより素敵なプレートに仕上がるそうですよ。

漆は水分量が多いので、食材をのせてもツルツルと滑りにくい特徴があります。そのためカナッペや揚げパンなど、提供時に滑ってしまいそうな食材もしっかりと器に定着している印象を受けました。平皿に料理をおくと転がってしまいそうな食材は、漆器を使うと心配が減るかもしれませんね。

ペアリングしてもらったスパークリングワインとともに食事を楽しむ武智さんも、ほっこりこの笑顔です。壁や椅子の色合い、飾られた写真がまるでイタリアにいるような雰囲気を彷彿させます。
そして手元の琉球漆器のシックな色合いとイタリアンの彩がとてもGOODです!
「enogastronomia giulietta(エノガストロノミア ジュリエッタ)」が考える伝統継承とは

琉球漆器は琉球が繁栄していく過程に重要な役割をはたした、沖縄のアイデンティティが詰まったとても大切な伝統工芸のひとつです。「enogastronomia giulietta(エノガストロノミア ジュリエッタ)」の店主に、お話をおうかがいしました。
Q:首里にこだわりを持っていると聞きましたが、その理由を教えてください。
「首里は唯一無二の場所であり、イタリアに通ずるものがあると感じました。世界遺産があり、時間がゆっくりと流れていて、住む人が誇りをもっていて、独特な文化があり食材もおもしろく、自然も豊かで将来性もあります。首里に散歩にきたときに、雰囲気や空気感がイタリアと似ているものを感じ、とても魅力的に思いました。」
Q:今回の企画をうけようと思った理由を教えてください。
「エノガストロノミアとはワイン+美食です。地元にあるものを大切にしようという考えが根底にあるので、首里にあるいいものを使って料理を盛りたいと思っています。そのため、今回角萬漆器さんからお話をいただいて、ぜひ使わせてもらいたいと思いました。」
Q:小池さん(店主)が考えた、伝統継承方法を教えてください。
「若い人には伝統はカッコいいものであるということと、大量生産のものとは違いがあるということを知ってもらうのが大切だと思っています。“見て学べ”ではなく、教えていくスタンスで。たいへんなことには価値があり、そしてちゃんとお金になると示すことが大切です。自分たちの街に対して誇りをもってもらえるような活動も必要と思います。」
その活動のひとつとしていえるのが、小池さんが実行委員として参画している「首里の朝市」でしょう。2024年からスタートした「首里の朝市」は、首里のお店が中心となって開催している、朝8時から飲食物や伝統工芸などを楽しめるイベントです。2024年10月に開催された「第3回 首里の朝市」には延べ5500人が来場した、いま大注目のイベントです。
Q:今回琉球漆器を使ってみて、改めて思ったことを教えてください。
「使いやすくて、想像以上にハードルが低いと感じました。高価なものだからと恐々と扱わなくてよくて、傷と紫外線だけ気をつければ気軽に使えるものなんだと知りました。食卓に漆器があるだけでハレの気分になりますね。トラディショナルなものを日常にするだけで、暮らしがアップデートされると感じました。」
Q:琉球漆器をご自身なら現代の生活にどう取り入れますか?
「やっぱり前菜を盛るのに使いたいですね。アペリティーボの時間に活躍させたいです。」
琉球漆器とイタリアンの期間限定コラボをお見逃しなく!

琉球漆器で味わうイタリアンを堪能できる機会を、ぜひお見逃しなく!ほどよい距離感で気さくに接してくれるご夫婦との会話を楽しみながら、のどかな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。琉球漆器を体験して、使いやすさや使い心地・実生活へ取り入れた際のイメージなどを膨らませて、琉球漆器の魅力を少しでも感じてみてくださいね。
「enogastronomia giulietta(エノガストロノミア ジュリエッタ)」では2024.10/22から期間限定メニュー開始!!
琉球漆器を使用してみていいなと思ったら、ぜひ「角萬漆器」へ!店舗情報ほか、イベント詳細は「CAFE 角萬」の記事内で詳しく紹介しています。ぜひあわせてご覧ください。
>「CAFE 角萬」の記事はこちら
「株式会社 角萬漆器」主催の堆錦(ついきん)ワークショップのお知らせ
開 催 日:2024年11月9日(土)・12月7日(土)
開催時間:両日とも10時〜12時・13時〜15時の合計4回
参 加 費:無料
開催場所:角萬漆器
内 容:沖縄独自の加飾技法である「堆錦(ついきん)」が体験できるワークショップ。小皿に「堆錦(ついきん)」を施す内容となります。
ワークショップの前後には絵はがきワークショップなどの特別なイベントも開催します。ぜひあわせてお楽しみください。詳細は角萬漆器のSNSを要チェック!琉球漆器をより身近に感じて、愉しんでください
ワークショップに参加したい方はこちらから申し込み可能です!
→応募フォームはコチラ!
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