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苦難のシーズンを越えて“本来の姿”を取り戻しつつある”琉球コラソン”伸びしろ十分の「両翼」を中心に描く飛躍への道筋
多彩なシュートを持つ“大卒ルーキー”野尻

ここからさらに白星を積み重ねるためには、冒頭でも触れたレフトバックの野尻とライトバックのエンジャーの成長が欠かせない。野尻は現在、31得点でリーグ全体の得点ランキングで2位につけ、エンジャーも24得点で6位に入っている。
2人に対する期待感は、東江キャプテンの言葉からも見て取れる。
「まだ1年目ですが、野尻の1対1の強さはリーグでも通用するので、『自分がエースだ』という自覚を持つように話をしています。近年所属した佐藤草太や依田純真といった速い選手とスタイルが似ていますが、彼らより早い段階でそれができている。そこは強みです。パンがもうちょっと安定してくればオフェンスは締まってくると思います」
野尻の武器は1対1からの多彩な得点パターンにある。
レガロッソ戦はチームトップの8得点。素早いターンでディフェンスを交わしたり、不意を突いたステップシュートでネットを揺らしたりしたほか、相手ディフェンスの2枚目が高い位置からプレッシャーを掛けてきた時にはセンターバックの位置に入って中央からゴールを射抜く場面もあった。速攻の先頭を走る脚力もある。
「(野尻は)1対1で抜けなかった時にボールを味方に預けるプレーが出てくれば、より相手も的を絞れなくなる」(東江キャプテン)と課題もあるが、それだけ伸びしろも大きいということ。自身も「シーズンを通してどんどん成長していければいいと思っているので、負けを受け止めて修正しながら戦っていきたいです」と今後を見据える。
神奈川県出身の野尻。関東学院大学を卒業後、地元のクラブチームを経てリーグHの開幕シーズンにデビューを飾った。「他のチームに比べて、1対1という僕のストロングポイントを生かせる」という理由でコラソン入りを決めた。
沖縄はハンドボールが盛んな地域で、浦添市内でハンドボールのTシャツを来ている子どもを見掛けた時は「すごいところだな」と驚いたという。レガロッソ戦には886人が来場した。「沖縄本島での開幕戦を迎えて、子どもたちが喜んでいる姿を見て幸せな気持ちです。とてもやりがいを感じます」と生き生きと語る。
昨シーズンはわずか4勝に終わり、ホーム戦でヤジが飛ぶ屈辱も味わったコラソン。若い力と共に、飛躍を遂げるシーズンにしたい。
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