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長嶺 真輝

長嶺 真輝

琉球ゴールデンキングス開幕戦直前!プレ全休のヴィック・ローを含めた、まだ見ぬ「完全体」を想像してみる

「3BIG」ロー、アルマ、カークの強烈さ

琉球ゴールデンキングス開幕戦直前!
今シーズンのキングスに大きな変化をもたらすことが期待されるケヴェ・アルマ

ローが復帰することで、最も想像を掻き立てられる要素の一つが、アルマ、カークと共にコートに立つ「3BIG」のラインナップだ。もちろんアルマかローに代わってクーリーが出る形もあり得るが、同じセンターのカークもいることを考えると、オフェンスのスペーシング(選手同士の距離感)や機動力を加味して前者の3人で出る機会の方が多いだろう。

カークを入れた「3BIG」のカード自体は、昨季もカークがシーズン途中に帰化してから手札にあったが、今シーズンはより強烈な存在感を発揮しそうだ。その理由は、アレン・ダーラムと入れ替わる形で加入したアルマの存在にある。

まずはオフェンス面。198cmでビッグマンとしては小柄ながら、強靭なフィジカルでリバウンドやセカンドチャンスポイントを量産したダーラムに対し、アルマは206cmというサイズと高い身体能力を生かしてドライブやリバウンドでインサイドを脅かす。タイプが異なる二人だが、アルマが上回る大きな要素としてスリーポイントシュート(3P)の成功率が挙げられる。

昨シーズン、ダーラムは29.2%だったが、アルマは新潟アルビレックスBBでプレーした2022-23シーズンに35.7%を記録。昨シーズンのビッグマンはクーリー、カーク、ダーラムとインサイドに強みを持つ重量級の布陣だったが、外のシュートもあるアルマの加入でスペーシングが改善することが期待される。そうなれば、3BIGの時に3番ポジションに入るであろうローのプレーの幅がより広がるだろう。

そして、何よりも注目されるのがディフェンス面である。

想像してみてほしい。ロー、アルマ、カークに加え、例えば伊藤、小野寺を合わせた5人がコートに立ったとする。カーク以外の4人は機動力とスピードに優れ、いずれも高い位置から激しいプレッシャーを掛けられるため、間違いなく相手にとって脅威になる。アルマは、ダーラムが少なかったブロックショットにも飛べるため、ローとのコンビでゴール前に高い壁を形成することもできるだろう。

これは3BIGに限った話ではないが、昨シーズンはビッグマンの動きの鈍さを狙われることが課題の一つだったキングスにとって、アルマの加入はディフェンス力の向上に大きく寄与するはずだ。

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