コラム
アナウンサーの脳内 ~スポーツ実況編~

みなさんこんにちは!ご機嫌いかがでしょうか。
私はお昼に炭水化物をかき込んだため、少し血糖値が上がっているのを感じます。
初めてのコラムで「あーではない、こーでもない」と唸りながら脳でブドウ糖を消費できればと思います(*^^)v

皆さんは普段、スポーツ中継をご覧になりますか?
私は自らの実況の仕事に活かすため、小学生から続けているゴルフはもちろん、琉球ゴールデンキングスの試合など色んな競技の中継を観るようにしています。
私自身まだまだ未熟ですが、今回は実況者がどんな準備をして、どんなことを考えて放送に臨むかを知ってもらい、スポーツ中継の新たな観方をご提供できればと思います。
語彙力を増やす!
スポーツにはその競技特有の語彙が多く存在します。
バレーボールを例にすると「レシーブ、トス、スパイク」という一連の流れがありますが、「スパイク」という言葉一つとっても奥が深いです。
実況者は試合描写が単調にならないよう、色んな言葉で「スパイク」を表現します。
ここは強打で行く! 打ち切った! エースの一撃! ブロックの内側!
レフトからクロスに叩き込む! ライトからストレート線!
全国の中継を通して新たな表現に触れ、それらをストックしていきます。
私の場合、スパイクなら50個ほどの表現を連続でボイスレコーダーに自分の声で吹き込み、それを移動の際に聴いてブツブツ繰り返しています(マスクをしていると変な人と思われずに済みます)。
私はまだまだ語彙力に乏しいのですが、全国や世界で実況している方々は、多彩な言葉でプレーの魅力を際立たせています。ぜひ注目して下さい。
選手の努力を伝える!
テンポの早いスポーツの中で、いかに選手のこれまでの努力を伝えられるか、いつも頭を悩ませています。
再びバレーボールで例えると、
スパイクには対角線に打つ「クロス」と直線的に打つ「ストレート」のコースがあります。
元々クロススパイク中心だった選手が、新たな武器として磨いてきたストレートで素晴らしいスパイクを決めたとします。
「ストレート!」 「得意のストレート!」
後者の方が、ほんの少し血が通っている感じがします。
そしてスパイクが決まった後
「去年、クロスを徹底的に封じられた悔しさから、この1年間は練習後セッターに1日30本トスを上げてもらいストレート方向へのスパイクを繰り返してきたそうです」。
その選手の努力に加え、セッターとの強い信頼関係も想像できるようになります。
実況のための取材をしていると、選手たちは365日ほぼ休むことなく、その大会のためにトレーニングを続けてきたことが分かります。
そしてようやくたどり着いた決勝の舞台。
選手たちの努力やチームの絆を視聴者に知ってもらうためにはどうすればよいのか。
そんなことを日々考えています。

スポーツ実況に魅せられて
スポーツ実況は、多くのやりがいを感じられます。
競技を知れば知るほどアスリートの技術の高さに驚かされ、
様々な困難を乗り越えてきた選手のプレーに胸打たれます。
その面白さを多くの人に知って欲しい!
想いが先走り、実況中についコメントが多くなって反省することが多々あります。

主役はあくまで選手自身ですが、その魅力を際立たせられるよう、
私たちは言葉という別のフィールドで戦っています。
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